TRANSCRIPTION / MINUTES / SUMMARY
文字起こし・整文・議事録・要約の違い
発言を残す、文章を整える、会議の結果を共有する、概要を短くまとめる。必要な原稿を、用途と仕上がりの例から選べるガイドです。
OVERVIEW
四つの言葉は、同じ分類ではありません
「会議の文字起こしを頼みたい」「議事録にしてほしい」「読みやすく整えたい」。似ているようでも、必要な原稿は異なります。
文字起こしは音声を文字にする作業、整文はその仕上げ方、議事録は会議の記録としての用途・形式、要約は情報を選んで短くする加工です。たとえば「文字起こしを整文して議事録にする」「文字起こしを要約して議事録にする」という組み合わせもあります。
選ぶときは、原稿の名前よりも「発言をどこまで残すか」「何を確認・共有したいか」を決めることが大切です。

COMPARE
文字起こし・整文・議事録・要約の比較
| 名称 | 主な役割 | 原稿の特徴・指定すること |
|---|---|---|
| 文字起こし | 音声・動画の発言を文字にする | 発言の内容・順序・話者を記録。素起こし・ケバ取り・整文など、残す粒度や仕上げ方を指定する。 |
| 整文 | 話し言葉を読みやすい文章にする | 発言内容を原則残し、文体・語順・段落・表記を整える。要点だけに圧縮する作業とは異なる。 |
| 議事録 | 会議の内容を必要な形式で記録する | 発言を詳しく残す形も、決定事項・課題などを整理する形もある。必要な項目と記録範囲を指定する。 |
| 要約 | 目的に必要な情報を選び、分量を減らす | 論点や要点を抽出・圧縮。用途によって発話順から並べ替えることもあるが、意味・条件・留保は変えない。 |
文字起こしの中でも、言いよどみや言い直しを残す素起こし、意味を持たないフィラーや不要な重複を整理するケバ取りでは、記録の細かさが変わります。詳しくは文字起こしの仕上げ方をご覧ください。
MEETING MINUTES
「議事録にしてほしい」だけでは、仕上がりが決まりません
議事録という名称だけで、全文記録か要点整理かを判断することはできません。既存の議事録や指定様式がある場合は、参考として共有すると仕様を決めやすくなります。
OUTPUT EXAMPLES
同じ会議の発言から、仕上がりを比べます
以下は説明のための架空の会議・原稿例です。実際の受注案件ではありません。会議の一部分を使い、形式の違いを示しています。
1.発言記録の例(ケバ取り)
司会:「新しい受付の仕組みは、いつから始める予定ですか?」
担当者:「来月から一つの部署で試す予定です。ただ、社内承認が取れれば、ということです。全社に広げるかは、結果を見てから判断します。」
司会:「まず、承認の状況を来週金曜日までに確認してください。」
担当者:「はい、私が確認します。」
質問・回答・依頼・返答を発言順に残し、誰が何を述べたか確認できます。
2.整文した発言記録の例
司会:「新しい受付の仕組みの開始予定を教えてください。」
担当者:「社内承認を条件に、来月から一つの部署で試験導入する予定です。全社への展開は、試験導入の結果を踏まえて判断します。」
司会:「まず、来週金曜日までに承認の状況を確認してください。」
担当者:「私が確認します。」
発言内容とやり取りを残し、表現を読みやすく整えています。
3.要点を整理した議事録の例
議題:新しい受付の仕組みの導入
- 予定・条件:社内承認を条件に、来月から一つの部署で試験導入する予定。
- 継続検討事項:全社への展開は、試験導入の結果を踏まえて判断する。
- 次の対応:担当者が、来週金曜日までに社内承認の状況を確認する。
発言順ではなく、予定・検討事項・対応に分けています。承認前の予定を、確定した導入決定として記録していません。
4.概要共有用の要約例
新しい受付の仕組みは、社内承認を条件に、来月から一つの部署で試験導入する予定。全社展開は結果を見て判断する。担当者は来週金曜日までに承認状況を確認する。
質問・回答の形式を省き、概要を短くまとめています。この例では、予定の条件と次の対応も共有対象として残しています。
このように、要約と議事録は重なる部分があります。議事録には必要な会議情報・項目を指定し、要約には誰に何を共有するかと分量を指定することで、希望する原稿を具体化できます。
BY PURPOSE
用途から選ぶ原稿の目安
REQUEST EXAMPLES
依頼時は、原稿名に「使い方」と「仕様」を添えます
発言記録を依頼する場合
「60分の会議を、発言内容の確認用に文字起こししてください。ケバ取りで発言順を残し、話者は役職名で区別してください。タイムコードは1分ごとに希望します。」
要点をまとめた議事録を依頼する場合
「60分の会議を社内共有用にまとめてください。議題ごとに、決定事項・継続検討事項・次の対応を整理し、担当者と期限は発言で確認できる場合に記載してください。添付の議事録様式を使い、分量は2ページ程度を希望します。」
講演の要約を依頼する場合
「90分の講演を、参加できなかった社員向けに1,500字程度で要約してください。主要な論点と結論、その条件を残し、専門用語は講演資料で表記を確認してください。」
上記は依頼文の説明例です。希望する仕様をすべて決めておく必要はありません。分量に対して残したい情報が多い場合も、優先する内容や字数を相談して決めます。
BEFORE REQUEST
原稿を選ぶときに確認すること
- 読む相手と目的:発言の確認、社内共有、掲載・配布など
- 残す情報:全文、特定区間、主要な論点、決定事項など
- 仕上げ方:素起こし・ケバ取り・整文、要約・編集の有無
- 話者分けと時間情報:表記方法、タイムコードの挿入ルール
- 分量・体裁:字数、ページ数、見出し、指定様式、ファイル形式
- 納品物:発言記録、要約・編集原稿、または両方
要約・編集原稿と元の発言記録の両方が必要な場合は、事前にお知らせください。別々の原稿としての仕様・納品物・料金を確認します。
研究分析、法務、内部調査など、発言そのものが確認対象となる場合は、要約だけで目的を満たせるかを先に検討します。専門の記録ルールがある場合は、その条件もご共有ください。
FAQ
原稿の違いについてよくあるご質問
「議事録」と頼めば、要約してもらえますか?
議事録には発言を詳しく残す形式も、要点を整理する形式もあります。「決定事項と次の対応だけを整理したい」など、必要な内容や参考様式をお知らせください。
整文すると、原稿は大幅に短くなりますか?
表現の整理で短くなる場合はありますが、整文は情報を要点だけに圧縮する作業ではありません。大幅に分量を減らしたい場合は、要約の範囲を確認します。
要約には、すべての発言が残りますか?
要約は情報を選ぶため、すべての発言を残すものではありません。必ず残す論点や条件を指定し、必要なら発言記録も別の納品物としてご相談ください。
仕上げ方が決まっていない場合はどうすればよいですか?
原稿を誰が、何のために使うかをお知らせください。残す情報、分量、話者分け、時間情報などを確認し、仕様をご案内します。
CONTACT
原稿の使い方からご相談いただけます
「発言を残したい」「会議の結果だけ共有したい」「講演を短くまとめたい」など、ご希望の使い方をお知らせください。素材と用途を確認し、仕様とお見積りをご案内します。