例A|発言内容を中心に、ケバ取りで記録
聞き手:そのとき、どのように感じましたか。
協力者01:最初は不安でした。でも、2回目には少し慣れました。
この例では、意味に影響しないフィラー、言い直しの前半、単なる相づちを整理しています。沈黙の時間は記載していません。
RESEARCH INTERVIEW GUIDE
研究インタビューの文字起こしでは、発言内容だけを確認したいのか、言い直しや相づちも含めて残したいのかによって、必要な原稿が変わります。依頼前に決めておきたい仕様を、具体例とともにご案内します。
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同じ研究インタビューでも、回答内容を整理するための原稿と、発話の順序や言いよどみまで確認する原稿では、必要な記録が異なります。読みやすくするための整理が、研究で必要な情報を削ってしまう場合もあります。
研究者・研究室で定めた仕様を基準に、残す発言と表記方法を確認することが出発点です。このページでは研究方法そのものではなく、文字起こしを依頼する際の仕様の決め方を説明します。

TRANSCRIPT
逐語録は、発言を言葉に沿って記録した原稿を指して使われます。ただし、相づち、言い直し、沈黙、笑い、発言の重なりなどをどこまで記録するかは、研究や依頼先の仕様によって異なります。
「逐語録で」「素起こしで」という指定に加え、残したい情報と表記例を共有すると、仕上がりの認識を合わせやすくなります。
回答の内容を中心に確認する原稿ではケバ取りが選ばれることもありますが、発話の特徴を扱う場合には整理を控える必要があります。どちらが適切かは、研究者が定める分析目的・仕様に沿って決めます。
沈黙を残す場合は、秒数を計測せず「(沈黙)」と表記する方法があります。沈黙の秒数計測や細かな重複発話の表記は、通常の素起こしにすべて含まれるわけではありません。特殊な転記記号を使う場合は、記号一覧と原稿見本を添えて、対応可否・料金・納期をご相談ください。
EXAMPLES
以下は、仕様の違いを説明するために作成した架空の会話です。同じ会話を、異なる指定で記録した例を示します。
聞き手:そのとき、どのように感じましたか。
協力者01:最初は不安でした。でも、2回目には少し慣れました。
この例では、意味に影響しないフィラー、言い直しの前半、単なる相づちを整理しています。沈黙の時間は記載していません。
聞き手:そのとき、どのように感じましたか。
協力者01:えー、最初は、最初は不安でした。
聞き手:うん。
協力者01:(沈黙)でも、2回目には少し慣れました。
この例では、フィラー、繰り返し、聞き手の相づちを残し、沈黙があった位置を「(沈黙)」と表記しています。秒数は計測していません。
※実際の納品原稿ではありません。例Bは、通常の素起こしに追加の指定を組み合わせた例です。表記方法・対応範囲は、依頼時に確認します。
注意したいのは、削ることで意味が変わる発言です。例えば「毎日、いえ、週に3回です」という言い直しを「毎日です」と記録すると、内容が変わります。最終的な回答内容を残すのか、訂正の過程も残すのかを、仕様に合わせて判断します。
相づちも、単なる促しなのか、質問への回答なのかで役割が異なります。すべてを一律に削除する指定ではなく、必要に応じて扱いを確認します。
SPECIFICATIONS
| 項目 | 確認したいこと | 指定例 |
|---|---|---|
| 1.フィラー・言い直し | 「えー」「あの」、繰り返しや訂正をどこまで残すか | 言いよどみ・言い直しを含めて残す |
| 2.相づち・質問者の発言 | 聞き手の相づちや短い発言も必要か | 質問者の発言と相づちも記録する |
| 3.沈黙・笑い・重複発話 | 表記の有無、残す範囲、使う記号 | 沈黙を(沈黙)、笑いを(笑い)と表記する。秒数は計測しない |
| 4.話者表記 | 氏名、役割名、匿名IDなどの統一方法 | 聞き手/協力者01で表記する |
| 5.タイムコード | 時刻を入れる間隔と基準 | 各ファイルの開始を00:00:00とし、数分ごとを目安に、発言の切れ目など区切りのよい位置に挿入する |
| 6.匿名化の範囲 | 話者名だけか、発言中の固有名詞も置き換えるか | 指定一覧に沿って、氏名を[氏名A]に置き換える |
| 7.原稿形式・不明箇所 | 指定書式、話者ごとの改行、聞き取り不能箇所の表記 | Wordの指定見本に合わせ、不明箇所は時刻を添えて示す |
スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。上記は仕様の指定例です。追加作業や特殊な形式は、対応可否と料金・納期を事前に確認します。
タイムコードは、数分ごとを目安に、発言の切れ目など区切りのよい位置へ入れる方法があります。話者が変わるたびに挿入する指定や、沈黙の秒数を計測する指定は、作業量が大きくなる場合があります。細かな指定が必要な場合は、対応可否・料金・納期を事前にご相談ください。
複数のインタビューをまとめて依頼する場合は、ファイル名・協力者ID・原稿の表記ルールを統一しておくと、後から原稿を照合しやすくなります。分割録音では、タイムコードをファイルごとに開始するか、通し時間にするかもお知らせください。
声だけでは話者を特定できない場合や、同時発言で内容が聞き取れない場合があります。参加者一覧などで確認し、判断できない部分を推測で確定しない扱いが必要です。
PRIVACY
話者を「協力者01」と表記しても、発言の中に氏名、施設名、勤務先などが含まれていることがあります。話者ラベルを匿名にする作業と、原稿内の固有名詞などを置き換える作業は別の指定です。
匿名化をご希望の場合は、対象、置換後の表記、同じ名称の統一方法をお知らせください。残す必要のある専門用語や施設情報も、事前に区別しておくと認識を合わせやすくなります。対応範囲はお見積り時にご相談ください。
また、原稿内の名前を置き換えることだけで、音声や原稿全体の匿名性が保証されるわけではありません。研究者・所属機関が定める外部委託条件、データ受け渡し・保管・削除の条件をご確認のうえ、必要な条件を共有してください。
秘密保持契約(NDA)や情報の取り扱いについては、秘密保持・情報管理をご覧ください。
MATERIALS
資料は必要な範囲で構いません。個人情報を含む一覧についても、作業に必要な情報と共有できる範囲を確認してください。音声の発言と資料が一致しない場合は、資料に合わせて発言を書き換えず、確認が必要な箇所として扱います。
一連の研究で複数のインタビューを扱う場合、原稿ごとに相づちやタイムコードの扱いが異なると、後から統一する手間が生じます。必要に応じて短い範囲で仕上がりを確認する方法も含め、ご依頼前にご相談ください。
AI DRAFT
AIで作成した原稿があれば、元音声と一緒に参考資料として共有できます。ただし、言いよどみや相づちが省略されている、話者が入れ替わっている、専門用語が誤変換されているなど、指定の仕様と合わない場合があります。
読みやすい文章になっていても、研究で残すべき発言がすべて記録されているとは限りません。元音声との照合と、仕様に合った表記の確認が必要です。AI原稿があることだけで、作業量や料金が一律に減るわけではありません。
REQUEST CHECKLIST
仕様がすべて決まっていなくても、まずは音声の本数・長さ・言語・希望納期と、原稿の用途をお知らせください。決まっている項目から確認します。
研究インタビューの文字起こしを希望しています。
日本語音声45分×3本、各回2名の会話です。
質問者の相づちと言い直しを含めて残してください。
話者は「聞き手」「協力者01」などのIDで表記し、発言中の氏名は添付の置換一覧に沿って置き換えたいです。
沈黙は(沈黙)と表記し、秒数の計測は不要です。
タイムコードは各ファイルの開始を00:00:00とし、数分ごとを目安に、発言の切れ目など区切りのよい位置に入れてください。
Wordの原稿見本を添付します。希望納期は○月○日です。
※依頼内容の記載例です。指定内容に応じた対応可否・料金・納期は、音声や原稿見本を確認してご案内します。
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CONTACT
必要な記録の範囲と、指定の原稿見本をお知らせください。音声の内容・仕様を確認し、対応可否と料金・納期をご案内します。
PURPOSE / SPECIFICATIONS
海外フィールドワークや外国語の研究インタビューを、分析・引用に使える記録へ。11言語の原語記録、日本語訳、両方の納品をご相談いただけます。通訳部分の扱い、対象者ID、用語・訳語、研究用の記録仕様を確認して進めます。